自立支援医療と訪問看護 精神通院での支援方法について
2024/04/24
近年、高齢化が進む中で、自立した生活を維持するための医療・介護ニーズが高まっています。その中で注目を集めているのが、自立支援医療と訪問看護です。特に、精神障害を抱える人たちに関しては、通院や入院が難しい場合もありますが、精神通院としての診療所・クリニックなどでの支援が重要な役割を果たしています。本稿では、自立支援医療と訪問看護を併用した、精神通院での支援方法について考察していきます。
目次
自立支援医療と訪問看護 精神通院での支援方法について
近年、自立支援医療が注目されるようになりました。自立支援医療とは、患者さん自身が主体となって、医療的ケアと精神療法をバランス良く活用し、自分で生活し、社会参加することを目指す医療です。訪問看護師はこの自立支援医療を支援する役割が求められます。 精神通院における自立支援医療を支援するために、訪問看護師ができることは、患者さんの自己管理力の向上です。まずは、患者さんに対し「何が困っているか」、「どのような問題があるか」を聞き出します。そして、その問題を解決するために、どのような支援が必要かを一緒に考えます。また、訪問看護師は、患者さんが自己管理をするためのスキルを教え、コミュニケーショントレーニングを行うこともあります。 訪問看護師は、患者さんが自立生活を送る上で必要な日常生活面の支援も行います。食事や排泄、入浴などの日常生活のスキルトレーニングや、必要に応じて介護サービスや福祉サービス等の紹介も行います。また、訪問看護師は、患者さんの健康状態や服薬状況、医療機関の予約等の管理や、必要な手続きの支援も行います。 最近、自宅にいながら精神科医とオンラインで面接できる「テレ精神療法」も注目されています。訪問看護師は、テレ精神療法に必要な機器や環境の整備、医療機器の操作方法の説明等も行います。 訪問看護師は、患者さんの自立生活を支援するために、医療・介護の分野だけでなく、福祉サービスや相談支援サービス等、様々な分野の情報収集やコーディネーションにも取り組んでいます。地域のリソースを活用し、患者さんが豊かな人生を送るために、総合的な支援を行っています。